Boeing

ボーイング 737(第3世代)


Boeing 737-700

ライバル「エアバス A320」の大成功に焦ったボーイングが新たに開発したのが、通称「737NG」と呼ばれる新たなB737シリーズ。
第2世代とそっくりに見える機体ですが、コンピュータによる再設計が加えられ、実は新しい設計になっています。胴体断面は初代と同じです。外見以上に中身、特にA320に対しての大きな弱点であったコクピット周辺に大幅な改良が加えられています。

B777と同様に6台の液晶画面が設置されたグラスコクピットになっているのですが、その表示内容が特別。通常のデジタル表示に加え、設定によって従来型と同じ計器が表示させることもできます。この工夫によって、第2世代のパイロットも操縦資格を取り直すことなく、NGシリーズに乗務することが可能となっているのです。また軍用機では採用例のある、ヘッドアップディスプレイ(HUD)も機長席側に装備することができるようになりました。

エンジンもETOPSと呼ばれる、長時間洋上を飛行するのに必要な資格を所持する、信頼性の高いものに向上。
主翼も当然のことながら新設計となり、形状が従来のものと大きく異なっています。これによって、巡航高度や速度の向上が実現しています。

ほかにも細かいところが様々変更されたB737NGは、従来機と同様にシリーズ化が行われていきます。基本形は写真の737-700。日本国内ではANAと、ANAから中古機材を導入したエア・ドゥで運航されています。
これより短い-600もありますが、日本への定期便はないので割愛します。

全幅×全長×全高:34.32(WL付きは35.80)×33.60×12.50m
離陸重量:70,081kg
航続距離:6,037km
座席数:149席(1クラス)
初就航:1998年1月
製造機数:1,140機


Boeing 737-700ER

床下の貨物内に燃料タンクを増設し、航続距離の延長をはかったのが-700ER。エンジンの出力も強化されています。
可能な限り燃料を積んだ場合の航続距離は10,000kmを超えます。日本ではANAがインド・ムンバイへの専用機材として、ビジネスクラス主体で運航していました。

2016年3月で退役して以降は、日本国内での定期便就航はありません。

全幅×全長×全高:35.80(WL付)×33.60×12.50m
離陸重量:77,565kg
航続距離:10,695km
座席数:48席(2クラス、ANA)
初就航:2007年2月


Boeing 737-800

B737NGシリーズのベストセラーがこの-800。-800だけで5,000機以上が製造されています。第2世代で最大だった-400よりもさらに大きくなり、最大189席が設置できるようになりました。

使いやすいサイズからフルサービスキャリア、LCC両方から熱烈な支持を受けています。



主翼端のウイングレット(ブレンデッドウイングレット)をオプションで取り付けられるようにしたのも、シリーズ内では-800が最初です。これは後にシリーズ内他の機種でもオプション設定されるようになったほか、後付けも可能なようになっています。実際に中古機材でも取り付けている例は多くあります。
ウイングレットの利点はなんと言っても燃費の向上。余計な翼がついて重量が増えるというデメリットはあるものの、ほとんどの航空会社はメリットの方が大きいとして取り付けるようになりました。

国内ではANA・JALの大手2社グループと、スカイマーク(一部ウイングレットなし)、ソラシドエア、LCCの春秋航空日本が導入しています。また海外からの乗り入れも非常に多く、今や日本で最も見かける機体といって間違いないでしょう。

全幅×全長×全高:35.80(WL付)×39.47×12.50m
離陸重量:79,016kg
航続距離:5,444km
座席数:189席(1クラス)
初就航:1998年4月
製造機数:4,781機


Boeing 737-900

-800の機体を延長しただけのモデルが、この-900です。
座席を増加させるのに必要なドアの大型化や増設は一切行われていないため、上限の座席数は-800と同じ189席になりました。

同じ座席数しか配置できない分、機内はゆったりとした座席配置になります。旅客サービスの向上につながるというのがボーイングの提案でした。
一方、機体が大きくなっても座席数が増えないと言うことは、運航コストの増加に直結します。結果として採算性の悪い機体にほとんど注文は集まらず、52機で生産は終了。現在は後述の-900ERに一本化されています。

日本には大韓航空が乗り入れているのみで、国内での航空会社での採用はありません。

全幅×全長×全高:35.80(WL付)×42.10×12.50m
離陸重量:79,017kg
航続距離:5,083km
座席数:189席(1クラス)
初就航:2001年5月
製造機数:52機


Boeing 737-900ER

不評に終わった-900を発展させ、現在も生産が続いているのが航続距離延長型の-900ER。
-900に対して胴体や主翼、高揚力装置、足回りの強化などが行われ、重量の増加に対応しています。また主翼の後ろ側に非常口も増設され、最大座席数は220席まで増加しました。
航続距離の延長も目的としているため、主翼の端に装着されるブレンデッドウイングレットは標準装備となっています。

日本へはやはり大韓航空がこの機材で乗り入れており、国内航空会社では使われていません。

全幅×全長×全高:35.80(WL付)×42.10×12.50m
離陸重量:85,141kg
航続距離:6,038km
座席数:220席(1クラス)
初就航:2007年4月
製造機数:449機


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